無施肥無農薬栽培について

無施肥無農薬栽培とは

無施肥無農薬栽培とは化学肥料・農薬等はもとより有機質も人為的に使用せず、自然界の天然供給物と灌水のみによる栽培を厳密かつ継続的に行い生産された農作物です。
NPO無施肥無農薬栽培調査研究会 理事長 竹内史郎(近畿大学名誉教授)

「無施肥無農薬栽培」は誰も実施したことのない農法です。

世界で始めてだと思います。

この農法は化学肥料や合成農薬を否定する、いわゆる「自然農法」または「有機農法」というものとは異なります。

ここでいう無施肥無農薬農法は有機物さえ人為的に加えることなく、その上、作物残渣さえ極力除き、自然界の天然供給物と潅水のみによる栽培を厳密かつ継続的に行い生産する方法であります。

わかりやすく申しますと「無施肥無農薬栽培」は土に一切、肥料・農薬など施さず土を生かす農法です。

でもほったらかし農法でもなく、減農薬栽培でもなく、有機栽培でもなく、合鴨農法でもなく、無農薬栽培でもない、慣行栽培でもない「無施肥無農薬栽培」と言う農法です。

そして、「無施肥無農薬栽培」を実施しますと自然の中で私達を取り巻いている環境汚染の渦が、輝きにかわり地球にいい影響を与えてくれます。

又、その中から生れた作物も人間の体によい影響を与えてくれます。
これこそまさに21世紀の農法だと思います。

小米茶園と無施肥無農薬栽培

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私共は1997年に「無施肥無農薬栽培茶」の生産を始めました。

誰も実施された事のない農法「無施肥無農薬栽培」で今日まで生産いたしております。

私共、小米茶園の「無施肥無農薬栽培茶」の産地は宇治周辺、宇治川、木津川、淀川の大きな河川の流域に位地し、昼夜の温度差もあり霧も発生しやすく傾斜地もあり、お茶の育つのに最もいい気候風土に恵まれた一流の茶産地で京都府の中でも最も良いと言われております。

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京田辺市飯岡の玉露、煎茶、ほうじ茶、宇治田原の煎茶(玄米茶)、和束町の煎茶を誰も実施した事のない農法「無施肥無農薬栽培」でお茶を生産しております。

「無施肥無農薬栽培茶」玉露(産地は京田辺市飯岡、1988年より実施)は在来種の玉露園の茶樹を1988年から無施肥無農薬栽培に切り替え1997年までの10年間は収穫を行わず、毎年、整枝と除草管理だけを行った茶園で育った茶芽で製造した玉露です。

長期間の無施肥無農薬管理の結果、近年では毎年の萌芽数が少なくなり芽重も小さくなって肥料の影響が認められなくなりました。

呈味はすっきりしていて、やや淡白に感じられる方が多いと思いますが香りは十分に出ています。

産地 経過年
「無施肥無農薬栽培」玄米茶 宇治田原町 「無施肥無農薬栽培」
 開始年 1995年1月
「無施肥無農薬栽培」煎茶 相楽郡和束町 「無施肥無農薬」
 開始年 1997年9月
「無施肥無農薬栽培」ほうじ茶 相楽郡和束町 「無施肥無農薬栽培」
 開始年 1997年9月

自然の味

肥料を与える促成栽培で育てる茶芽なら成長をコントロール出来ますが「無施肥無農薬栽培」はお茶として美味しい味を出せる最高のタイミングはわずか一日か二日、茶摘みの見極める目が必要となりますが茶芽が茶摘みの時期を教えてくれます。

本当の自然だからと思います。

お茶の慣行栽培では肥料と農薬を年間約10回以上は施します。

現場を見て頂いたら良く分って頂けるのですが、以前ダイオキシン問題でお茶の生産の事が問題になりました。

今でもそれほど変っていません、肥料、農薬のために土壌や地下水が汚れています。

仲間の茶生産者はそれでも、肥料、農薬を入れないとお茶、特に玉露は絶対にできないと言われてきました。

でもどんなに言われても誰かがやらなければ地球がダメになると思い私共が実施しました。

実施いたしましたお茶はみごとに香りの良い品質のよいお茶(抹茶、玉露、煎茶など)が出来ております。

「無施肥無農薬栽培茶」の京のお茶も他の産地のお茶や「深むし茶」と比べて少し淡白だとよく言われます。

これは、お茶の良し悪しではなく関東の味付けと京料理の味に微妙な違いがあるのと同じで、その違いがそれぞれユニークな独特の味となっているようにこれが京のお茶の持ち味です。

その中でも「無施肥無農薬栽培茶」は本物の味を味わって頂けると思います。

安全で香りがいい美味しい本物の京のお茶です。

私共は「無施肥無農薬栽培茶」の他に小米茶園グループとしまして「無施肥無農薬栽培」の野菜、果物なども生産し(北海道から九州までも「無施肥無農薬栽培」の生産者がいらっしゃいます)それらの作物も取り扱っております。

土を生かす

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無施肥無農薬栽培での技術面では、土壌に人為肥料を施こさず、土を深く耕し、土に一切の肥料(堆肥、自然堆肥、緑肥、有機肥料、土の補助肥料、ぼかし肥料、発酵菌酵素、下肥、ふん尿、化学肥料、稲わら、草、油粕、骨粉、生ゴミ再利用など)肥料となるものを全て与えず、農薬なども与えずワラを燃やす事もなく土壌は邪魔者がないから土本来の性能を発揮します。

慣行栽培ではこう言う事はありません。

肥料を用いると一時は効果があっても、長く続けると土を殺し、土自体の働きを阻止することになり、作物も土の養分を吸収する本来の性能が衰え、いつしか、肥料を養分としなければならないように変化してまいります。

さらに、作物は肥料を吸収すると弱体化し、風雨による被害をより多く蒙るのみならず、病虫害の原因になります。

作物に吸収された肥料や薬剤は、私共の考えている以上に、作物を通じて人体に影響を与え、病気の重要な原因の一つになることを指摘されております。

この農法の根本は、土そのものを生かすことであります。

土には、人間が生命を保つに足るだけの食物を生産すべき能力があります。

したがって、土を尊び、土を愛することによって、土自体の性能は充分に発揮されるのであります。

それには、肥料の如き不純物を用いず、どこまでも土を汚さず、清浄に保つことが必要になります。

清浄な土で作物を作ると、土の方でその作物に適するような性能ができ、年々それが発達してまいります。

これが自然力であります。

この自然力よりも人為力に頼りすぎ、肝心な土を軽視し、肥料を重視したところに今までの農法の反省すべき点があります。

無施肥無農薬栽培の実施状況

1951年より無施肥無農薬栽培を実施している水田を筆頭に、京都府、滋賀県、福井県、長野県、北海道、九州(みかん)などで実践しております。

お茶も京都府で無施肥無農薬栽培を実施しております。

また日本各地からも無施肥無農薬栽培の賛同者が出ており、毎年、実施者が増加しております。

私共の住んでおります京都府京田辺市で、この農法「無施肥無農薬栽培」を推進していこうではないかという事で農家の方々や販売の方や消費者の方々に商工会の方々が呼びかけられまして、いよいよこの農法が動き始めます。

駆け足で出回ると思います。

実施された方には、今年より来年はもっと多く実施したいとおっしゃいます。

今年はまだまだ少ないですが昨年より水田は2倍に実施面積、収穫とも増え駆け足で実施の方向へと進んでおります。

無施肥無農薬栽培水田の農学上の詳細な調査、研究は、1974年から、長谷川浩・京都大学名誉教授と竹内史郎・近畿大学農学部教授を中心としたプロジェクトチームが着手し、多くの農学的な知見を得ています。

食味が優れていること、保存がきくこと、茎葉が強剛で、根の量が多いこと、イモチ病やウンカに対して抵抗性、耐性が高いこと、土壌の窒素固定能力が勝ること、長期間継続して栽培しても土壌中の全窒素量に変化がないこと、などが認められており、研究結果は一部、学会に報告されています。

2000年7月28日付で京都府より特定非営利活動法人「無施肥無農薬栽培調査研究会」設立の認証を得ました。略称(NPO無肥研)

理事長は近畿大学名誉教授の竹内史朗先生でございます。